■北海道の風力発電の可能性はどこまであるか

吉田文和『脱原発時代の北海道』北海道新聞

吉田文和様、ご恵存賜り、ありがとうございました。

 脱原発自然エネルギー導入のための、さまざまな具体的取り組みが紹介されています。北海道に暮らす皆様に、ぜひ読んでいただきたい本です。
 北海道で、最もコストが低い自然エネルギーは、風力。稚内市宗谷岬ウィンドファームでは、57基の風力発電が、5万7千キロワットの電気を作っています。この稼働率は、日本一だそうです。この他にも風力発電は、北海道のいろいろな地域ですすんでおり、187万キロワットくらいの発電が、北海道全体で見込むことができるようになるようです。ところが北電は現在、全体で従来の35万キロワットに加えて20万キロワットの枠を設け、合計で55万キロワットの風力発電を、抽選で買い取る計画というわけです。風力発電の実際の電力供給力は、まだまだあるのです。単純に考えて、買い取られる電力の、三倍はあるようです。デンマークでは、全消費電力の20%が風力発電といわれますが、北海道でもそのような水準にまでもっていけるのかどうか。それが技術的にも政治的にも問われているのではないでしょうか。