■ アメリカの輸出依存度はOECD最下位
- 作者: 石破茂,宇野常寛,田村昌裕
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2012/09/07
- メディア: 単行本
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宇野常寛様、ご恵存賜り、ありがとうございました。
本書で紹介されている興味深いデータの一つに、日本のGDPに占める輸出の割合、つまり輸出依存度があります。OECDの34か国のなかで、日本は33位。輸出依存度は、14%程度です(2010年のデータ)。
これに対して、たとえばドイツは、輸出依存度が38.5%です。フランスは20%。イギリスは18.3%です。最下位はアメリカ合衆国で、8.7%。アメリカのように自由貿易を是とする国でも、輸出にはあまり依存していないのですね。
ドイツやフランスのように、国境が隣接している国は、たしかに輸出入が容易なのかもしれません。けれども、アメリカも、カナダやメキシコと接しているわけで、決して不利なわけではないでしょう。
いずれにしても、日本において輸出産業を強化するために、何が必要なのか。それを考えるとき、たんに円安にすればいいと発想するのではなく、日本の文化産業を積極的に売り込んでいく方向性を、もっと考えるべきだというわけですね。