■ 知的創造過程をデザインする

源泉――知を創造するリーダーシップ

源泉――知を創造するリーダーシップ

ジョセフ・ジャウォースキー『源泉 知を創造するリーダーシップ』金井壽宏監訳、野津智子訳、英治出版

金井壽宏様、野津智子様、ご恵存賜り、ありがとうございました。

 知を創造する過程を、ブライアン・アーサーは「Uプロセス」という理論によって説明しました。本書はこのプロセスを、さまざまな角度から例証しています。自叙伝的な内容や体験を織り交ぜながら、話は展開しています。
 知の創造過程においては、まず「ひたすら観察する」という段階があます。つぎに、U字型の底の部分に到達します。そこで知の創造が起きるわけですが、その深みを経た後は、流れに沿って素早く行動することで、独創的なアイディアを実現することができる、といいます。
 このようなプロセスを、「イノベーション・ラボ」として、学習可能な仕方でデザインするというのが、本書の取り組みです。各企業の人材の創造力を、人為的に高めようというわけですね。