■親指シフトが決め手か

思考術 (河出ブックス)

思考術 (河出ブックス)

大澤真幸『思考術』河出ブックス

 大澤真幸様、ご恵存賜り、ありがとうございました。

 本書の内容の大半は、社会科学、文学、および、自然科学について、いわゆる「教養」としてふさわしいいくつかの本の内容を、ていねいに解説する講義になっています。
 そして本書の最初と最後に、執筆の方法について、いくつかの興味深い事柄が示されています。
 例えば、「一渡り感のあるメモ」の作成。全体を見渡すことのできるメモは、やはり、A4サイズのものがいいですね。私はいつもB6サイズのメモ用紙を使っているので、論文や本の全体を、一目で見渡すことができないのが難点です。
 「不安を克服する薬」。執筆直前には、憂鬱な気分になるものですが、それを克服するためには、特別に気に入っている本を、すこし読むことが効くのですね。改めて、その効用を認識しました。
 「歩きながら書く」。これは、健康によいだろうと思いました。食事の時間を短くして、部屋の中をぐるぐると歩きまわりながら書く。それから、お腹がすいたら、いつでも食べること。
 また、マックのパソコンに、「親指シフト」をインストール。やはりこれが、入力の速さの決め手のようですね。私は、最初に富士通ワープロではなく、シャープの「書院」から入ったので、いまでも「ひらがな入力」です。富士通ワープロから入門すれば、もっと速く入力できたかもしれない、と少し後悔しました。